こんにちは。大阪府の寝屋川市で不動産オーナーを支援している税理士の平川(@asse_t_ax)です。
サラリーマンなどの給与所得者が、新たに中古戸建てやアパート建築をした場合において、「確定申告」ってどうしたらいいのだろうか?ということについて疑問に思うことがあると思います。
結論から言うと、確定申告は「税理士(税理士法人)」か「ご自身」でしなければなりません。
初心者大家さんの悩み
サラリーマンは毎年の税金を、勤めている会社が「年末調整」によって、計算し、精算してくれます。
そのため、「確定申告のやり方」について知っている人はごく少数ではないでしょうか。
税理士の知り合いなどが身近にいれば別ですが、通常は、インターネットの検索エンジンなどで「不動産 税理士」などのワードで検索するケースが多いと思います。
一度検索してもらうとわかると思いますが、税理士に確定申告を依頼した場合、毎年10万~20万くらいの費用がかかります。
都心にマンションを1棟まるごと、ドーンと建築できるくらいの資産家の方であれば、わずらわしい確定申告の作業を税理士に「丸投げ」なんてこともできるでしょう。
しかし、資金力のない初心者大家さんであれば、
などの方法で、金融機関の信頼を獲得していき、徐々に規模を拡大していくのがスタンダードになります。
上記の方法であれば、不動産から得られる毎月の賃料は少なく、1年間の不動産所得もそんなに多くの金額はのぞめません。
そこから毎年税理士に報酬を支払うとなると、「不動産所得が赤字」になってしまう可能性もあります。
そんなときに、「知り合いの大家さんで自分で確定申告を行っている方」や「会計事務所の経験者(税理士免許を持っていない)」などに、安くお願いして、「経費を削減しよう」と考えるかたもいるかもしれません。
しかし、無資格者が税理士業務をおこなうことは「税理士法違反」となってしまいますので、絶対にやめましょう。
税理士しかできない業務とは?
では、税理士にしかできない業務とはどんなものがあるのでしょうか。
具体的には
になります。
国税庁のホームページ(非税理士により行うことが禁止される税理士業務 )に税理士法の条文にもとづいた、詳細な解説がありますので、ご参考ください。
税務代理とは
「税務代理」は、作成した申告書等を「税務署に申告」すること。また、税務調査が入った場合には、申告した申告書の内容に関して、「納税者の代わりに説明」をすることをいいます。
税務書類の作成とは
「税務書類の作成」は、自分の判断にもとづいて確定申告書などの申告書類を作成することをいいますが、
- 決算書などの財務書類の作成
- 会計帳簿の記帳代行
- 財務に関係する事務作業
などのうち、税務的な判断をともなわない業務については、無資格者が代理で行っても問題ないと考えられています。
税務相談とは
「税務相談」は、納税者から税金のことに関して相談にのることをいいます。
弁護士の独占業務である「法律相談」などについては、無料で行っているぶんには特に問題になりません。
しかし、税理士業務に関しては、無料で行っていても違反と認定されるので、注意が必要です。
税理士業務を継続するのはNG!
税理士業務に「どのような事務が該当するか」ということは、理解できたかと思います。
では、友人や家族との世間話などで、税金に関する相談をしているケースではどうでしょうか?
これについては、問題ありません。
あくまでも、上記の業務を「繰り返し、継続的」に行っていることが前提となります。
税理士法に違反した場合のペナルティについて
無資格者が税理士業務をおこない、税理士法に違反したと判断された場合には、「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる」ことになります。
初心者大家さんなどで、まだ事業が軌道に乗っていない場合や規模が小さいため、「なるべく経費を節約したい」というひとは、確定申告書の作成をイチから依頼するのではなく、スポットで、「申告書の作成方法の指導」や「ご自身で作成した申告書を税理士にチェックしてもらう」などのサービスを行っている税理士を探されるのもひとつの方法かと思います。
弊所では、「スポット(単発)の税務相談」や「サラリーマン大家さん丸投げプラン」といったメニューをご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。
相手が税理士かどうか確認する方法
「すべての税理士および税理士法人」は、日本税理士会に必ず登録しなければなりませんので、依頼した相手が本当に税理士の資格をもっているかどうかは、日本税理士会が提供しているデータベース(税理士情報検索サイト )で検索することができます。
ぜひ活用してみてください。
まとめ
確定申告は税理士の独占業務になりますので、確定申告書は、納税者本人がご自身でやられるか、税理士に依頼する必要があります。
「税理士情報検索サイト」などを利用し、相手が無資格者でないかを確認することも可能です。
資金力・時間のない初心者大家さんは、「スポット(単発)の税務相談」や「小規模大家さん向けのプラン」などを活用することも検討してみましょう。